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レオパレス不正建築1300棟の内容を調べてみた

レオパレス21、新たに1300棟で不備 建築基準法違反 :日本経済新聞

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賃貸アパートで有名なレオパレスの建築物に建築基準法違反となる、 不正が発生しました。

昨年5月に発覚したこの問題は、さらに多くの建築物で不備が確認されてようです。

不備のあった建物は1996~2001に建築された建物で、1都15県にあり、1300棟に及びます。

発生原因は図面と施工マニュアルの不整合と社内検査の不備?

そもそも図面は法令通りに作らないといけないはず。

社内検査で誰も気づかない?

この棟数で不正に気づかないのは根本的に何かおかしいところがあったのだろう。

レオパレス不正の内容

遮音性を満たさない界壁の不備

図面上では『グラスウール』という断熱材を使用するよう表記されていたが、実際に使われていたのは 『発泡ウレタンを充填したパネル』であった。

・ 不適合は、界壁の内部に「発泡ウレタン」が充填されており、昭和45年建設省告示第1827号(遮音性能)に規定する仕様の一つである「グラスウール又はロックウール」と異なるものであること
・ 不適合が確認されたのは、平成8年6月12日~平成13年9月17日に着工の771棟※3であること

遮音性能に関わる建築基準法

建築基準法第30条
長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、その構造を遮音性能(隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために界壁に必要とされる性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

建築基準法施行令第22条3

法第30条(法第87条第3項において準用する場合を含む)の政令で定める技術的基準は、 下表の上欄に掲げる振動数の音に対する透過損失がそれぞれ同表の下欄に掲げる数値以上であることとする。

振動数(ヘルツ) 透過損失(デシベル
125 25
500 40
2000 50

遮音性能を有する長屋又は共同住宅の界壁の構造方法を定める件
(昭和45年12月28日建設省告示第1827号)
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第三十条の規定に基づき、遮音性能を有する長屋
又は共同住宅の界壁の構造方法を次のように定める。


第一 下地等を有しない界壁の構造方法
間柱及び胴縁その他の下地(以下「下地等」という。)を有しない界壁にあつては、その構造が 次の各号のいずれかに該当するものとする。
鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄骨コンクリート造で厚さが十センチメー トル以上のもの
コンクリートブロック造、無筋コンクリート造、れんが造又は石造で肉厚及び仕上げ材料の 厚さの合計が十センチメートル以上のもの
土蔵造で厚さが十五センチメートル以上のもの
厚さが十センチメートル以上の気泡コンクリートの両面に厚さが一・五センチメートル以上 のモルタル、プラスター又はしつくいを塗つたもの
肉厚が五センチメートル以上の軽量コンクリートブロックの両面に厚さが一・五センチメート ル以上のモルタル、プラスター又はしつくいを塗つたもの
厚さが八センチメートル以上の木片セメント板(かさ比重が〇・六以上のものに限る。)の両 面に厚さが一・五センチメートル以上のモルタル、プラスター又はしつくいを塗つたもの
鉄筋コンクリート製パネルで厚さが四センチメートル以上のもの(一平方メートル当たりの 質量が百十キログラム以上のものに限る。)の両面に木製パネル(一平方メートル当たりの質 量が五キログラム以上のものに限る。)を堅固に取り付けたもの
厚さが七センチメートル以上の土塗真壁造(真壁の四周に空隙のないものに限る。)

第二 下地等(堅固な構造としたものに限る。以下同じ。)を有する界壁の構造方法
下地等を有する界壁にあつては、その構造が次の各号のいずれかに該当するものとする。
一 下地等の両面を次のイからニまでのいずれかに該当する仕上げとした厚さが十三センチメ
ートル以上の大壁造であるもの
鉄網モルタル塗又は木ずりしつくい塗で塗厚さが二センチメートル以上のもの
木毛セメント板張又は石膏ボード張の上に厚さ一・五センチメートル以上のモルタル又は しつくいを塗つたもの
モルタル塗の上にタイルを張つたものでその厚さの合計が二・五センチメートル以上のも の
セメント板張又は瓦張の上にモルタルを塗つたものでその厚さの合計が二・五センチメー トル以上のもの

次のイ及びロに該当するもの
界壁の厚さ(仕上材料の厚さを含まないものとする。)が十センチメートル以上であり、そ の内部に厚さが二・五センチメートル以上のグラスウール(かさ比重が〇・〇二以上のもの に限る。)又はロックウール(かさ比重が〇・〇四以上のものに限る。)を張つたもの
界壁の両面を次の(1)又は(2)のいずれかに該当する仕上材料で覆つたもの
(1) 厚さが一・二センチメートル以上の石膏ボード、厚さが二・五センチメートル以上の岩 綿保温板又は厚さが一・八センチメートル以上の木毛セメント板の上に厚さが〇・〇九セン チメートル以上の亜鉛めつき鋼板、厚さが〇・四センチメートル以上の石綿スレート又は厚 さが〇・八センチメートル以上の石綿パーライト板を張つたもの
(2) 厚さが〇・六センチメートル以上の石綿スレート、厚さが〇・八センチメートル以上の 石綿パーライト板又は厚さが一・二センチメートル以上の石膏ボードを二枚以上張つたもの

※グラスウールとは
ガラス素材を繊維化して接着剤で固めたもの。

多孔質材料であるグラスウールは、音の入射に伴う空気振動がグラスウール内部の空気室部分に伝わり、粘性摩擦が生じることで、音エネルギーが熱エネルギーに変換されることで吸音性能を発揮します。

中音域から高音域までの幅広い音域において優れた吸音性能があり、反響が気になる大空間の天井面や、劇場や音楽ホールにおける音響調整用として使われています。

また、グラスウールは石膏ボードや遮音シートなど遮音材料との組み合わせることで遮音補強材としての機能を発揮します。

これにより、間仕切壁(部屋と部屋の間の壁)や階床部などにグラスウールを用いれば、効果的に騒音や生活音をカットできます。

グラスウールの吸音効果

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※発泡ウレタンとは 同じく断熱材として使用されるもので、ウレタン樹脂に発泡材を加えてつくったもの。

防火性を満たさない外壁材の使用

・ 不適合は、1時間準耐火構造、45分準耐火構造又は防火構造の仕様の外壁とする必要があるにもかかわらず、外壁に用いるサイディングの取り付け方法や外壁の下地材の間隔等が、国土交通大臣認定(認定番号 1時間準耐火構造:QF060BE-9225、45分準耐火構造:QF045BE-9226、防火構造:PC030BE-9202)の仕様と異なるものであること
 ・ 不適合が確認されたのは、平成8年6月12日~平成13年9月17日に着工の925棟(うち、1時間準耐火構造302棟、45分準耐火構造270棟、防火構造353棟)※3であること

防火性を満たさない天井材の使用

・ 不適合は、1時間準耐火構造の仕様の床とする必要があるにもかかわらず、床の直下の天井が、「強化せっこうボード12.5mmと化粧せっこうボード9.5mm」又は「化粧せっこうボード9.5mm」となっており、平成27年国土交通省告示第253号(1時間準耐火構造)に規定する仕様の一つである「強化せっこうボード12mm以上とロックウール吸音板9mm以上」と異なるものであること
 ・ 不適合が確認されたのは、平成8年3月16日~平成13年1月22日に着工の641棟※3であること